第35回日本嚥下障害臨床研究会
会長ご挨拶
会長ご挨拶
第35回
日本嚥下障害臨床研究会
大会長 田中加緒里
(愛媛大学医学部耳鼻咽喉科頭頸部外科)
愛媛大会開催のご挨拶
第35回日本嚥下障害臨床研究会を、2024年7月20日(土)・21日(日)に愛媛県松山市、道後温泉にて開催いたします。
私が初めてこの研究会に参加し、発表したのは2012年の高知大会でした。当時は技術も知識も未熟で、嚥下診療の最先端で活躍されている先生方からの質問に不安を感じていました。しかし、実際の質疑応答では、発表内容をより質の高いものにするための前向きなご意見をたくさんいただき、緊張も忘れて議論に夢中になりました。若輩だった私にとっても、質疑応答は決して怖いものではなく、議論は面白いんだと教えていただいたのも、この研究会でした。
本研究会では、多職種の参加者とともに、さまざまな視点からの意見を交えながら、発表をじっくりと吟味し、発表内容の理解をより深めてくことが特徴です。ぜひ、難しかった症例の経過、日頃の診療における工夫や発見、研究など、ご自身の経験や知見を発表していただければ幸いです。
さらに今回も、「一般演題群」に加え、「症例相談群」を設けます。現在進行形で悩んでいることや、他に良い方法がないか相談したい症例についても、お気軽に症例提示をいただきたいと思います。さらに昨年ご逝去された「津田豪太先生に捧げる群」を設けます。津田先生のご発表や質疑応答、フロアでの意見交換では、教科書に載っていないような診断、手術、診療のコツなど、たくさんのことを学ばせていただきました。津田先生が教えてくださった技を実践してみた経験や、その結果についてなど、何でも構いません。津田先生の残した言葉を、これからのスタッフや先生の皆様に引き継ぎ、伝えていくことができればと思います。
なお、本研究会の初日日程終了後には懇親会の開催を予定しておりますが、津田先生及び、同様に本研究会の発展に尽力され、コロナ禍に急逝された溝尻源太郎先生のお二人を偲ぶ会を、懇親会冒頭に催す予定です。ぜひ皆さまにもご参加いただければと思います。
会場である「にぎたつ会館」は、道後温泉引き湯の贅沢な大浴場や宿泊施設が併設されています。さらに、徒歩5分の距離には、日本最古の歴史ある道後温泉もあります。ぜひ、温泉に浸かって日々の疲れを癒し、研究会では新しい知識やアイデアに心を開いて、有意義な時間を過ごし、新たな発見や交流を楽しんでください。
ぜひ皆様のご参加をお待ちしております。